一昨日、本を読む暇ないよ〜読む気力がないよ〜と書いたが、たった今図書館で借りた3冊のうち2冊目まで読み終わった。
2冊目はあまり厚くないエッセイ本だったので3時間ほどで読み終わった。余白の多い本で助かった。
気力がないよ〜とか言い訳していたけど、ページさえ開いてしまえばなんてことはない。
私の場合は仕事や書類の記入もそうだが、とりあえず手を動かし始めさえすればそのまま集中できるらしい。その最初の一手を動かすのがめちゃくちゃに億劫なのだけど。
3冊目はちょっと厚いうえに翻訳書なのでやや手こずりそうだが、相性が合えば土日で読み終えることが出来ると思う。日記を書いて風呂からあがったら早速読み始めたい。
昨日読み終わったのは李碧華『さらば、わが愛』(ハヤカワ文庫)。
映画『さらば、わが愛 覇王別姫』の原作小説で、1993年発行の絶版小説。
映画もなかなか暗くて悲しい物語だったが、小説は映画以上に描写が詳細で当時の中国のリアリティがあり、登場人物それぞれに実在感があった。映画よりも心理描写が細かく具体的だった。
特に終盤の展開は映画とだいぶ異なる。大まかな流れは同じだけど、作中での経過時間の濃さが違う。蝶衣も小樓も違う時間を生きた2人なので、映画と小説では生活も考え方も選択も異なる。
映画のラストシーンではレスリー・チャンもチャン・フォンイーもあまり老け込んだメイクをしていない、というか京劇のメイクで素顔がわかりにくいのでそんなに歳をとっていない雰囲気があった。以前からあのラスト(とそれに繋がっている冒頭のシーンも)はあの2人だけ時が止まっているように思えていたが、原作を読むとますますその印象が強くなった。
映画はファンタジーで救いのあるラストだったんだなと思えました。原作の方が現実すぎてちょっと残酷だった。あれはあれで救いだと思うけど。
元々映画も個人的トップ10に入るほど好きな作品だったけど、原作を読んでより深みが増して好きになった。
内容的に今後の復刊はかなり難しそうだけど、どうにか復刊して欲しい1冊。中古本、プレミアついててたっけえんだ……。
それにしても1993年発行のハヤカワ文庫、定価520円だった。本体価格は505円。
安い。今のハヤカワ文庫って1000円超えスタートがほとんどなのに。こういうところが一番時代を感じる部分かもしれない。
これも一昨日書いたことの続きになるが、実際ZINEを出すとしたらどういう形にしようかなとこの2日ほど考えていた。
最初はA5サイズにしようかなと思っていたけど(今までB5の同人誌しか出したことがないので、保管のしやすいA5サイズに憧れがあった)、日記を紙面に載せるとなると短辺が短い形状の方が読みやすいのでは?つまり文庫サイズや新書サイズの方が適しているのでは?と思えてきた。本棚にも入れやすいし。
あと、タイトルとか表紙はどうしようかな。せめて写真を撮る趣味でもあればおしゃれな表紙にできるのにな…。本文はモノクロでいいけど、記事内の写真もモノクロで載せるか、それとも口絵だけカラーを差し込んでもいいな。オンデマンドで数冊刷るだけだし、ちょっと凝った装丁にしてもいいかな。とかとか。
現実にするかは別として、こういうことを考えるだけ考えている時が一番楽しい。