「千円生活」。
かつてタワーレコードで行われていたキャンペーン（？）です。
お世話になった人はかなり多いと思います。
輸入盤のアルバムが1枚1000円で買える、それはそれは素晴らしいものでした。
学生時代の私はよくこのコーナーにお世話になっていました。
流行りのJ-POPアーティストのアルバムは1枚3000円を超えますが、洋楽なら同じ3000円で3枚もアルバムが買えたのです。
もちろん輸入盤なので、国内盤の同アルバムよりボーナストラックが少なかったり、ケースが若干安っぽかったりしました。和訳の歌詞カードもついていないので歌詞の意味もわかりませんし、そもそも輸入盤は歌詞カードが付いていないものもザラにあるので原語の歌詞もなんて言ってるのかわからないものが多かったですが、「邦楽より洋楽の方がかっけーじゃん（英語何言ってんのかわけんねーけど…）」とイキっていた私には特に問題はありませんでした。
この1000円コーナーでは度々ジャケ買いを楽しんでいました。
音楽ジャンル自体は棚ごとに分類されていましたが、アルバムタイトルどころかアーティスト名もわからないものをジャケットだけ見て、直感で買っていました。
ハズレを引きたくなかったのであまり大量には買いませんでしたが、たまに自分好みのものに当たるととても嬉しかったのを覚えています。
そんなジャケ買いで印象に残っている当たりアルバムがこの2枚です。
Massive Attack / Mezzanine
白×黒のジャケでなんかいいなと思って買ったら、曲も今まで聞いたことない雰囲気でよくわからないけどメチャかっこいいな……と思った記憶があります。
今っぽく言うとなんかエモい。
夜遅い時間にコンポから流すのに程よい静けさ、ダークさが好きでした。
聞いてるとほどよく眠くなる。
ただ、買ってしばらくしてジャケが虫の写真であることに気づき、あまり触りたくなくて聞かなくなってしまいました。虫嫌いなのでCDジャケットサイズはちょっと嫌なんですよね……。
スマホの画面上に表示されるサイズくらいなら大丈夫なので今は普通に聞いています。
Pendulum / Hold Your Colour
当時の私がなぜこのジャケットに惹かれたのかわかりませんが、よくぞこのアルバムに目を付けたなと当時の自分を褒めてあげたいです。
「ドラムンベース」というジャンル自体は知っていましたが、ドラムンベースとはいかなる音楽なのか、その幅広さ、心地よさを教えてくれた1枚です。
このアルバムでPendulumを気に入って『In Silico』『Immersion』も買いましたが、なんだかんだこのアルバムが一番好きです。
In Silico以降はかっこいいんですが、ロック要素が強くなり過ぎた印象です（それはそれで好きなのですが）。
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そんなありがたく楽しみな存在だった千円生活ですが、現在ではこのキャンペーンは行われていないようです。
当時通っていた地元のタワレコも今はなくなってしまいました。
この10年間ほどでCDという文化は急速に衰退してしまったなと感じます。
そもそも配信のみでCDが発売されない曲もザラにある時代ですし。
私自身も音楽は専らサブスクで聞くようになってしまいましたし、CD自体も年に何枚買ってるかな……という具合です。
とはいえCDという形として購入すると、10年20年経っても購入時のことや曲に対する思い出が強く残ります。これはサブスクにはない大きな特徴だと思います。
手持ちのCDの中で一番購入時の思い出が強いのはマドンナのConfessions on a Dance Floorです。
Madonna / Confessions on a Dance Floor
初めて買ったマドンナのアルバムです。Hung UpのMVがかっこよくて欲しくなりました。
学生時代にオーストラリアにホームステイに行ったことがあるんですが、その時に現地のHMVで購入しました。
発売して結構経っていたと思うんですが、世界的にもかなり売れたアルバムだからか店内のわりと目立つところに置かれていました。
レジに持って行くと店員の女性がバーコードを読み取りながら、
「このアルバムはガチで最高、超オススメよ」って言ってくれたんですよね。もちろん英語で。
実際に英語でどう言われたかは覚えてないんですけど、ほぼこんなニュアンスでした。
言われた通りでした。マジで良盤なんですよねこのアルバム。いまでもよく聞きます。
でもアルバムのクオリティ以前に、その店員さんから言われた一言が印象に残っているアルバムです。日本だとあまり店員さんにそういうことを言われるシーンが少ないから余計印象に残ってるんでしょうか。
オーストラリア滞在時の一番の思い出です。
今見てもかっこいいMVです。
マドンナのこういう大人数で踊り狂ってる系のMVはどれもかっこよくて好きです。
そしていつ見てもバキバキの太ももに目が釘付けになります。
そういえばこの曲でサンプリングという文化を知った気がします。
ところで調べたら17年前のアルバムということで……マジで？時の流れって残酷だな……。確かにアス比からも時代を感じますね……。
